山岳渓流ガイド
山岳渓流とは…
急峻な地形の山奥深く、身を切るような冷たく澄んだ清水が流れる深い谷を持った川です。。 そこでのトラウト類を相手にした釣りが日本でのステレオタイプの「渓流釣り」であり、かつて多くのファンを持つ分野でした。
レベル2”インフェンス” の函奥にかかる簾状の美しいF2
失われたのは自然ではない
山岳渓流には昔と変わることなく今も素晴らしい景観があり、そこに住まうマス達は健在です。 …むしろ肌感覚として令和の昨今は平成の頃よりも自然… こと渓流魚の魚影は色濃くなったのではないかと思う時すらあります。 訪れる人が減少の一途を辿っているからなのですが、それはなぜでしょうか…?
渓流を主に訪れる人間はほぼ全てが釣り人ですが、その釣り人… 「渓流釣り師」 がいま日本全体で減っているんですね。。。
失われたのは自然ではなく、そこを訪れる愛好者。 渓流釣り師の高齢化が主な理由と考えられますが、ではなぜ若い世代の愛好家が育たなかったのでしょうか。
おそらくは… 社会の縦の人間関係が希薄になってきたことが大きな理由の一つと考えられます。 かつては大抵の会社で職場の上司との「飲み会」がどこでも普通にあり、そこで生まれた先輩、後輩の人間関係はこと趣味の分野においてでも「技術の継承」 という形でかつての日本では良い意味で作用していたのではないでしょうか。 要は上司、先輩が職場の「飲み会」の席で若い後輩たちに対し 「おい! お前たち。 この次の日曜日は釣りに行くぞ! 渓流釣りを教えてやるからついてこいよ! 俺だけの秘密のポイントに釣れてってやる。 何?クマ? そんなもんどうってことないわw それも教えてやる! 」
…という若い人が「渓流釣り」の世界に踏み込んでゆく機会が今の日本でめっきり減ってしまったからなのだと思っています。。
そういった職場の先輩の代わりに興味のある若い人が「お手本」とするのはご存じYoutubeなどのネットコンテンツですが… これもご存知の通りネットコンテンツというのは拡散力がありすぎるが故に渓流釣りの具体的なやり方… こと場所やアプローチ方法の”先生”としてはあまりにも不向きです。 それも特に「渓流」では。。。 なぜって?? そんなのそれを見た人が大挙して同じ場所だけに集中しますから、一発でポイントつぶれますよねw 結果… ネットを先生とする若い釣り人はYoutubeの通りにマネしてやったところで上手く良い釣りになるわけがなく、つまらないのでそれ以降はもう続かないのです。 「いや、そんな場所はダメだ。 俺だけが知っている秘密の川があるからついてこい!」 と強く引っ張ってくれる先輩プレーヤーがいればまだ続きますが、ボッチではそこで終了でしょう。 そこに追い討ちをかけるかの如く2023年は全国でクマ被害のニュースが大流行しました。 ひとりぼっちではますます山域に入る人はこれで完全にいなくなったわけです
。
渓流釣りの魅力にどっぷりとハマり込む「きっかけ」や生きた「技術」を先輩のプレイヤーから直に教えてもらうことのできる機会… それが失われてしまった結果として若い渓流釣り師が育たずに訪れる人のいなくなって久しい渓流では… いま何が起きているんでしょうか。。。 ちょっと想像してみてくださいw
社会の多様性や個人の権利の尊重など、今の日本は昔よりもはるかに進んだかのようにも見えますが、その反面で失われてゆくものもあったということですね。 それが良いか悪いかというようなことは私たちには関係のないこと。 私たちは訪れる人のいなくなった渓流の恩寵にあずかるとしましょうか…
レベル2”アッパー・サザンランズ” 小滝と釜の連続相はこうやって泳いで滝の落下点に取りつき、その後はロープを出して登る。
レベル2”サザンランズ” 順層の登りやすい小滝が連続する区間。 レベル2では基本的な沢登りの技術を無理せずに楽しんでいるうちにいつの間にか身についていく「悦び」を実感できる。
レベル4”ワイト”でのリバーサイド・ファイヤーポット キャンプができるのはレベル4以上の経験と実力を有するプレイヤーのみ。 必要最小限に荷物をまとめるパッキング技術や粋な焚き火調理など… レベル4では日をまたぐ山岳釣行の醍醐味が詰まっている。。
レベル3”アッパーヤード”へと続くモト・トレック。 レベル3でアンロックされる競技用モトクロッサーの扱いをおぼえると… もう山奥へ行くのがどうにも楽しくてしょうがなくなってしまう…
レベル4のプレイヤーが最後のレベル5の認定を受けるには… 谷で起こりうるほとんどの問題に正しく対処・解決できるだけの個人スキルを身につけている必要がある。 緊急時に備えて各種クライミングエイドやフォースト・ビバーク技術、無線機にもある程度精通しなくてはならない。 素人には難しそうに思えるかもしれないが、ここまでやってきた人は実はもう、いつの間にか自然と身についてることもあるだろう。 こういうことは知識ではなく「経験」することが大事なのだ。 1回の経験は100回の学習に勝る… ということである。
レベル4 "ワイト” での僕達のビバークサイト。 狭い峡谷の中での日暮れは早いので午後は早々に夜を迎える準備をする必要がある。 焚き火のために燃料となる「流木」を拾い集めに行ったり、夕食のオカズのための魚を調達に行ったり。。。 レベル4では文字通り「あっという間に」 それもテントの横だけで全員分の立派なイワナが釣れてしまう。。。
これを書いている2023年の暮れ現在、KAMUY会員の中で最高レベルの4に到達している「塚本さん」
小渓流でデッカいトラウトがジャンジャン釣れるこの釣りに今では完全にどハマりしている。
塚本さんは決して「頑張って」ここまでレベルを上げてきたワケじゃなく、僕達と一緒に楽しみながら本人も気付かぬうちに少しづつ自然にレベルアップしちゃったのである。 好きこそものの上手なれ。というのはそういうこと。
7月に初めてレベル1の「一般渓流」に遊びに行ったKAMUY会員の「佐藤さん」
2人で一緒に「超チョウチン釣り」に興じてキャッキャと楽しいひとときを過ごしたが… 佐藤さんがものすご〜く渓流慣れしていたのはガイドも意外だった。。 来年までに装備を揃えたら次は余裕のレベル2だね。
自然の中での調理はそれだけでも楽しい。 不動の人気はやっぱり「カレーライス」 軽量コンパクトなエスビットとメスティンを使って1人分だけを簡単に作ることもできるし、豪快に焚き火で全員分を飯盒炊爨で調理しても盛り上がる。。。
何よりも… 自然の中での炊き立てカレーライスは
ほんとにうまいのである。 カレーにイワナをぶち込んだ「イワナカレー」なる暴挙に出るものも。。 案外いけたけどw
「なんだかわかってきた❗️ あそこに手をかけてバランスして… こっちからもうまいこと登れそうですね❗️ …いけたー❗️」 と釣りよりもルートファインディングの面白みに覚醒してきたKAMUY会員の「たくみ君」 泳ぎもこなし、、来年はレベル3にとどきそうだねー
そう。 面白いんだよ。 この釣りは若い人には特にオススメなんです。
凡庸なフツーのレベル1プレイヤーがレベル2に上がる条件はまず専用の個人装備をしっかりと整えること。 後は体力・適正に問題がなければほとんどの人がレベル2にはすぐに上がれる。 泳ぎ・へつり・クライミング・の基本動作や谷底でのルートファインディングなどの「基本中の基本」になる経験はすべてこのレベル2で遊んでるうちにいつの間にかちゃんと身につけることになる。
レベル5"エンシェント”の核心部を上空からドローンで覗き込むと。。。 とんでもないのがウジャウジャと泳いでるのが丸見え。 ここに至るには上流側からロープをフィックスして釜への懸垂下降、そこからの泳ぎが必要になる。 戻りはフィックスロープにアセンションを使用しての簡単なエイドクライミングとなるだろう。 レベル5までをアンロックしてきた人ならさして気にするでもなくできることである。 KAMUYのシステムでは無理することなく楽しんでガイドと一緒に釣行しているうちに自然とそういうことが意識するでもなく身についていくのである。
レベル5"ワイト・コア” こんな小渓流でこのクラスがガンガン掛かる。 ルアーやフライなんておそらく魚は選んでいないだろう。 試しにフックだけをキャストしたらすぐに釣れてしまった。
レベル5"シェイディ” 谷底の流れに大型の魚影を見つけてのサイト・フィッシング。 この後見事ヒットするもあっさりとラインを切られてしまう。 頬からのレッドバンドも鮮やかな野生の虹。。
レベル3からアンロックされるモトクロッサーは競技用車両なので小さいのにパワフル。 大の大人が10kg近いバックパックを背負って荒れた林道を走破しなくてはならないのでパワーは必須だ。 釣りが目的なのにいつの間にかバイクで走ること自体が面白くなってきちゃう。。。 もちろん本番では「安全運転」で! スピードさえ出さなければ誰でも怖いことはないのだから。
山岳渓流釣行の基本はパックロッド。 このパックロッドを現場で素早く展開&収納するためのロッド・ホルスターはガイドの手作り。。 今のところレベル2に上がった人に手作りをプレゼントしている。。 このホルスターがとんでもない「スグレもの」で、一度これ使うと2度と手放せない。
KAMUY山岳渓流レベル制度
山岳渓流レベル制度 概要について
KAMUYではお客さんがどのくらいのフィールドに安全に挑戦できるかのわかりやすい目安として「5段階のレベル評価制」を2023年度から正式に採用しました。
「個人の装備」と「体力&経験値」 の2つを基にしてその人がどのくらいのレベルまでが安全釣行が可能なのかを客観的に判断します。ちなみにスキルおよびレベルに関して自己の釣行経歴に基づいての自己申告は不可です。(これは客観的な判断がとても重要だという現場観点からのルールです) KAMUY会員はガイドによって自動的にレベルおよび釣行実績(ログ)を認定・管理されています。 一般のゲストの方も希望すれば山岳渓流のガイドを受けることができます。
歩きでポイントにアプローチするタイプの釣りは夏の期間に多かったりするので一定の人気があるんですが、ガイドの方では参加する人の能力をその人の「実績」から5段階に評価して催行可否を判断する事にしてます。会員は全員この歩きスキルのログ(山岳渓流レベル)がガイドによって自動的に管理されてます。(ボート系しかやったことない人はレベル0です) わかりやすくいうと… ガイドを頼みさえすれば誰でもがすぐに簡単に歩いて良い釣り場に行けるわけではありません。 本当に良いパラダイス釣り場へとアプローチするためにはお客さん自身での経験と実績の積み重ねによって徐々に上のレベルを安全を担保しながら無理なく解禁してゆく必要があるのです。 ここで最も大切なことはお客さん自身がスキルを身につけて能力の向上を図る「 主体的な取り組み 」 が必要になることです❗️ 5段階評価の詳細は以下のとおり!
ヒグマについて: 北海道では全ての地域に野生のヒグマがいます。 最近は特に「ヒグマはどうなの?」 …と聞かれることが多いですが、はっきり申し上げて歩いて釣りに行く以上ヒグマ遭遇のリスクは避けられません。 ヒグマがどうしても心配だ、という人はそもそもレベル1以外は歩きの釣りを選んではいけません。 レベル1の安全で人の多い場所かボートに乗りっぱなしの釣りだけに行動範囲を初めから限定してください。 実際にはガイド同伴の上で山岳渓流釣行を徐々に「実体験も交えながら」体験して学習し、お客さん自身が”主体的に”野生のヒグマへの正しい対応術を少しづつ確実に身につけてゆくことが安全のためには最も大切なことです。
ボート系との釣れ方の違いの肌感覚としては… 歩きの釣りではレベル3か4あたりから通常の本流ドリフトボートなどよりもさらに上をゆくパラダイス感が出てくる感じです。。 一般的に誰もが憧れるような小さな渓流で大きなトラウトが夢のように釣れる場所というのはこのレベル3から4(旧名称XR) よりも上の場所という事になるので、興味のある人はみんなそこへの到達を目指してログを積み重ねるわけですね〜 しかしながら! 安全なボート系と比べて事故やケガのリスクは極めて高いのでレベル1以外は気軽に誰もがすぐにできるものではありませんので注意❗️
仲間や友達、家族を連れてくるという人も注意が必要です。新たに連れてくる人のレベルに合わせた釣行しかできなくなりますので。 例としてレベル2の人が家族や友達を新たに連れてくる場合にはレベル2は残念ながら催行できません。新規参加者が1人でもいる場合は必ずレベル1からの開始となります。(人によっては歩きは不可”レベル0”という判断がガイドによってなされます。 山行経験や釣行経験のほとんどない女性や子供、高齢者は通常はレベル0… つまりボート以外は不可です。 ) また新たに参加する人の技能の自己申告も同じく無効となります。
レベル1: レベル1はごくありふれた一般渓流です。 初回参加者というのは装備不十分な可能性もあり、なおかつ体力や経験がガイドにとって未知数ですからこれは誰もが公平にレベル1として判断されるのです。 誰もが例外なくまずはこのレベル1をやって、ガイドに対してさらに上のレベルに挑むための体力、適正に問題がないかを判断される必要があります。個人の経験の自己申告は受付できませんので注意してください。 あくまでもガイドと一緒に釣行する中でガイド自身によって現認・判断され、誰もが例外なくレベル2から順を追ってアンロックしてゆく必要があります。
レベル1での釣行エリアの内容: 急流の渡渉、へつり、ロープ確保を伴う登攀行為、泳ぎによる渡渉は含みません。 一般的な場所であることがほとんどで、特別なポイントではありません。 アプローチのリスクが小さく、ひざ下までのウェーディングですべての移動が安全に可能な場所が選ばれます。 ただし緊急車両の発着が可能なスポットからは離れて行動するため、十分な注意が必要です。 レベル1は一般的な「渓流釣り人」と呼ばれる人々の到達範囲です。 通常のウェーダーや釣りベストなどといった普通の渓流釣りの装備で気軽にトライできます。
レベル1での個人装備はレンタルでも可能です。
レベル1対象エリアでの参考釣果: 20~35cmの渓流魚を釣ることができます。
レベル2: レベル2からは一般に「山岳渓流」と呼ばれるシチュエーションが選ばれます。 レベル1の人がガイドからレベル2への昇級を認められなおかつ「十分な装備」を整えた時点でレベル2となります。ここでいう十分な装備の詳細は以下の通りです。
・完全防水処理されたバックパック(30リッター以上)
・堅牢かつ本格的なウェーディングシューズ(状況に応じてソール交換できる機種であることが望ましい)
・夏季に水中に完全水没(泳ぐ)することを想定した上下ウェア (ウェーダーは不可で、フィッシングベストなどの着用はできません)
また体力や身体に不安のある人と高齢者(目安として60歳以上)はこのレベル2までが自動的にレベル上限となります。
レベル2での釣行エリアの内容: 急流の渡渉、へつり、泳ぎが必要になるケースが出てきます。部分的にロープによる補助確保の必要のある登攀行為が含まれる場合があります。アプローチにはやや急峻な登り下りを含む場合があります。 また部分的に腰上までの水に浸かる渡渉のほか短距離での泳ぎが強要される箇所があり、人の背丈と同等の段差を越えるシチュエーションがあります。 レベル2では基本的な順層のルートファインディングの目を養うことと、基本的な登攀行動での体の使い方を覚えることを目標にします。
レベル2から上の個人装備は原則本人所有のもの以外は認められません。
レベル2対象エリアでの参考釣果: 20~40cmの渓流魚を釣ることができます。
レベル3: レベル2の人が日帰りで「レベル2相当」の山岳渓流の釣りを3回(累積して3日以上 (1~2回・1~2日では不可) 経験して本人に体力、経験の不安がなく、なおかつガイドが認定すればレベル3となります。
オフロードバイクの使用ができるようになるのはこのレベル3からです。 比較的簡単なオフロードバイクでの長大な奥深いエリアへの日帰りでのポイントアプローチが可能になります。
レベル3での釣行エリアの内容: 急流の渡渉、へつり、泳ぎによる渡渉が必要になるケースが頻繁に出てきます。部分的にロープ補助確保の必要のある登攀行為も普通です。アプローチには長い急勾配の登り下りが多く、人の背丈よりも深い水深での渡渉が頻繁にあり、泳いで越える必要のある箇所も頻繁です。 人の背丈と同等の垂壁やオーバーハングを越えるシチュエーションがあります。 レベル3では特にオフロードバイクの使用方法を覚えてゆく必要があります。 乗車技術もさることながら緊急時や故障時の対応技術もこれに含まれます。
レベル3対象エリアでの参考釣果: 20~50cmの渓流魚を釣ることができます。
レベル4: レベル3相当の複合ルートを累積3回以上経験し、問題がなければガイドによって認定解禁。 オーバーナイトでのレベル3相当の渓谷へのアタックが解禁されるのがレベル4です。レベル3の人が体力、経験ともに不安がなく、ガイドが認定すればレベル4となり、オーバーナイトでの広大な山岳釣行エリアが解禁されます。 またオフロードバイクを積極的に利用した複合的かつ難度の高いルートアタックが可能になります。
このレベルからは荷物の量が大きくなるためより大型の完全防水バックパック(50リットル以上)が必要になります。 また高いレベルでのパッキングをアレンジするだけの”経験”が問われるレベルでもあります。
レベル4での釣行エリアの内容: 旧名称(XR) エクストリームリバーへのアプローチが解禁されます。 急流の渡渉、へつり、泳ぎによる渡渉が必要になるケースが頻繁に出てきます。 エリアは広大でより高度な計画と装備が必要です。 部分的にロープ補助確保の必要のある登攀行為も普通です。 *このレベルの荷物の平均的な重量は8~10kgで注意が必要です。 アプローチと行程は長大で険しいことが多く、人の背丈よりも深い水深での急流の渡渉がある場合があり、泳ぐことにためらいを感じるような人が挑むべきではありません。 人の背丈と同等の垂壁やオーバーハングを越えるシチュエーションがあります。 レベル4では特に日をまたいでの複数日間にわたって山中に滞在し、安全かつ確実に帰ってくることのできるキャンプ技術を覚えてゆく必要があります。
レベル4対象エリアでの参考釣果: 20~60cmの渓流魚を釣ることができます。 70cmを超えるターゲットも射程範囲となります。
レベル5: レベル4の山岳釣行を経験した人がさらにロープを使用した高度な登攀のための「アルパインクライミング技術」を習得するとレベル5となります。 オフロードバイク自体をロープ確保して難所を越える複合アプローチのほか、携帯型フローターやパックラフトなどとの複合的で高度なポイントアプローチが可能です。 ロープ確保の技術では高難度の懸垂下降やロープの架け替え作業を要するマルチピッチクライミングなども普通に行われます。 遭難時に備えての無線通信機によるレスキュー要請、またレスキュー隊の到着までに安全を確保するためのフォースト・ビバークの能力、負傷者に対して必要な救急救命処置を施すためのファーストエイド技術もこのレベルから個人で必須となります。
このレベルからは個人でクライミングハーネス・確保機・ヘルメット・ファーストエイド・国際VHF無線機・GPSタグ・遭難対策機器の備えが必須になります。
レベル5での釣行エリアの内容: より高度な旧名称(XR) エクストリームリバーへのアプローチが解禁されます。 急流の渡渉、へつり、泳ぎによる渡渉が必要になるケースが頻繁に出てきます。 エリアは広大でより高度な計画と装備が必要です。 部分的にロープ補助確保の必要のある登攀行為も普通です。 *このレベルの荷物の平均的な重量は8~20kgで注意が必要です。 アプローチは極めて困難でロープ確保による懸垂下降を必要とする場合が多いです。 人の背丈よりも深い水深での急流の渡渉がある場合があり、泳ぐのは当然ながら強烈な水流を浴びながらの高度なシャワークライミングとなることもあります。 人の背丈よりもはるかに高いロープ確保の必要な登攀を強いられるシチュエーションがあります。 レベル5ではロープや確保機器を正しく使用して通常では越えることのできない困難なシチュエーションの突破力を身につけてゆく必要があります。
レベル5対象エリアでの参考釣果: 40~60cmの渓流魚をごく普通に釣ることができます。 70cmを超えるターゲットと渓流で頻繁に遭遇します。