ガイド日誌 -Recent Highlights
Sept, 2018
9月中旬
サクラマスのスポーニングが始まる。
手を出せないが故に「邪魔な」サクラマスの群れをかわして更に川を遡ること3時間。バックパックを背負い、重登山靴のようなウェーディングブーツを装備して、体力に任せてただひたすらに歩く歩く…
上流のアメマス地帯へ釣行。
雨のしばらく降らなかった川はため息が出るほどに綺麗。
ここまで遡ると魚影は流石に濃くなってきて釣れてくる魚のサイズも大きい。
ヒット直後は銀白色。
寄せると白斑が判別されてアメマスのそれとわかることもしばしば。
秋の水の透明感に淡い青白い体色がよくマッチしてると思う。
北海道のアメマスというと湿原河川や海のものが取り沙汰される機会が多いかと思うが個人的にこんなクリアな渓流のアメマスも好き。
ここのアメマスのアベレージサイズは30~40cmくらい。
狙うのは60cm超え。 ヒット直後にどしんと動かずサケと同じくらいの重量感のある大物を求め、大型魚の入る大渕だけを選んで釣り遡ってゆく…
数百メートル置きに現れる大渕の水深は2〜3mくらい。
この透明度だと魚は丸見え。 当然魚からこちらも丸見え。
写真はこの淵での釣りを終えてからのものだが、この距離で完全に魚に警戒されてしまい、釣りが成立しない。
50m以上下流からロングキャストで魚の警戒範囲外からのアプローチがここの基本のスタイル。
真っ先にプールの核心部分を釣ってしまう。そうしないと警戒心の薄い小型魚に先にルアーを奪われてしまい、大型を警戒させてしまう原因になる。
小中型も含めると無数の魚がいるのだろうが、核心部分だけに狙いを定めて贅沢にポイントを使い果たしてゆく。
一投目でだいたい2〜3尾の魚影が釜の底から飛び出してくるのが遠目でも見える。 中にはゆうに70cm近いものも出てくるがそういうのはなかなか簡単にスプーンを咥えてくれない。
やがて反応がなくなるとあとはまたひたすら歩くのみ。魚が入っている場所とそうでない場所の差はあるようで、、こんな山奥でもやっぱり何かしらの先行者の影響を感じる。…なのでひたすらに歩く…
足が資本。
釜の底からチェイスしてくるのが見えたのでリールを止めてレベルフォール… グイっとフッキング。
美形の雄アメマス。
ヒット直後フワッと軽くなったかと思いきや水面を割って飛び出したのはニジマス。 アメマスと混生している。
いっときニジマスばかり釣れ続く。平均サイズは40〜50cmくらいとアメマスよりも少しだけ大きい。
このニジマスはサクラがペアリングしているプールのシャローで釣れた。卵狙いの個体。
河原の砂上にいたるところにヒグマの痕跡。
毎度おなじみのヒグマのサインだが、発見はすなわち釣り人にここが「引き際」であることを示唆している。
支流筋のどん詰まり。
アメマスはこんな小さな枝川にも遡上する。
下りでこの日最大となる55cmのアメマスをランディング。
滝壺の白泡の中をスプーンで逆引きした。
堂々とした面持ち。
この日釣ったアメマスは40尾以上。
この「遡り」のタイミングにうまく当てると良い釣りになる。
目標の60cmには届かなかったけれど十分楽しんだ。
これが北海道のイワナ釣り。
ここまで2時間の釣果。帰りもまた川歩き3時間。
歩きトータル6時間、釣りわずか2時間w
帰りの林道脇に産みたてホカホカの置き土産🐻
ドングリとオニグルミを偏食していた。
最近はどこでも見かけるようになってきたが、実際ハンターの減少からヒグマの頭数コントロールはされていないことが多い。
釣果を求めて深追いすることは避けるべき。
今回のヒットルアー
DAIWA クルセイダー 「激アツ」 10g
その名の通りの激厚。 5gと同サイズで倍の重さがある。 大淵でのロングディスタンスの今回のようなパターンに適合するばかりか、質量の大きさで水中の移動距離を抑え、制限された距離内でマスをよく誘う。渓流のアメマス釣りにおすすめする。
バックパックを背負っての片道3時間。往復で6時間の川歩きを必要とする今回の釣り。良いブーツが疲労の軽減に貢献してくれる。
Simms G3 Guide フェルトソール
堅牢な造りで足首までをがっちりと包み込むようにホールドしてくれて安心感があり、堅いソールは足裏の情報を的確に伝えながらも岩や砂利の突き上げを和らげてくれる。文字通り足元から今回の釣行を支えてくれた。